昇進祝いのお礼について
お返しのマナーについて
職場でいただいたお祝いの場合、お返しをする必要はありません。着任して落ち着いてからで構いませんから、着任のあいさつ状にお礼の言葉を添えて出しましょう。
個人的にお祝いをいただいて気になるときには、赴任先の名産や珍しいものなどを折りをみて、お返しとして贈っても喜ばれます。
金額の相場と品物の選び方について
原則的にお返しは必要ないのですから、祝っていただいたお礼として、日常使ってもらえる品にお礼状を添えて贈ってみてはいかがでしょう。
特に昇進の場合、お返しに受け取る相手が負担に感じるような高額の品を贈るのは、かえって印象を悪くすることになったりもします。注意したいところです。
【お礼の品】
タオルセット、カタログギフト、赴任先の名産など
のしの書き方について
水引:紅白の蝶結び
のし:あり
表書き/上書き:「御礼」「お礼」「粗品」など
表書き/姓名:なし
渡す時期:落ち着いてから
お礼状のマナーについて
あいさつ状にお礼の言葉を添えて出すのが一般的です。
個人的にお世話になった方やお祝いをいただいた方には、お返しを贈り、別にお礼の手紙やはがきを出すのがマナーです。
昇進にともなう新たな気持を表現するとともに、お礼の気持ちを込めた内容にします。
上司から部下への手紙の文例について
拝復 お祝いありがとうございました。
いただいたお酒は、自宅で家族が栄転を祝ってくれた食事の際に口を開けました。
おめでたい名前といい、味わいといい、とてもおいしくいただきました。妻や息子にも大好評でした。
本社営業部部長となり、早ひと月が過ぎようとしています。重責と覚悟していましたが、多忙の毎日を送っています。ご存知のように、体力だけは自信があるつもりですが、お手紙でご心配いただきましたように、健康こそ基本と考えて、摂生に努めたいと思います。
別便でささやかな品をお送りいたしましたので、ご笑納ください。
まずは書中にてお礼を申し上げます。
敬具
社外へのメールの文例について
拝啓 時下ますますご清栄おことと存じます。
さて、このたびの私の転任にあたりましては、あたたかい激励とお祝いをいただき、まことにありがとうございました。
今後は、周囲の協力も得ながら、いっそうの業績向上をめざし、職務に微力を尽くす所存でございます。どうか倍旧のご指導ご助言のほどをお願い申し上げます。
まずは略儀ながら書中にて御礼を申し上げます。
敬具
取引先へのメールの文例について
拝啓 盛夏の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
私議、御地支社在任中は格別のお引き立てをいただき、厚くお礼申し上げます。
このたびの東京・丸の内支店天人に際しましては、ご厚情あふれる激励のおことばならびに身に余るご餞別を頂戴いたしまして、ご芳情のほどありがたく厚くお礼申し上げます。御地での経験を十二分に生かし、新たなる任務に精励いたす所存ですので、今後とも相変わりませずご指導ご鞭撻を賜りますようひとえにお願い申し上げます。
末筆ながら社員の皆様にはくれぐれもよろしくお伝えください。
まずは、略儀ながら書中をもってとりあえずお礼申し上げます。
敬具
取引先への電報のお礼の文例について
拝復 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび私こと企画部長就任に際しまして、早速ご丁寧な電報を賜り、誠にありがとうございました。
部長就任にあたりましては、なにぶん若輩者ゆえ不安もございますは、企画部のさらなる発展のため、精一杯励んでまいる覚悟でございます。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう心よりお願い申し上げます。
取り急ぎ、書面にてお礼申し上げます。
敬具
「手紙・はがき・文書文例大事典」より
「贈答のルールとお金の事典」より